お子さんとの関係について、こんなお悩みはありませんか?
- 交際中の外国人女性との間に子どもが生まれた。認知するためにはどのようにすればいいのだろう。
- 外国人女性との間に子どもが生まれたが、国籍がどうなるのか知りたい。
- 子どもの父親は日本にいるが、養育費を支払ってくれない。
弁護士法人オーシャンからのご提案
当事務所では、これまで多くの渉外親子関係にまつわる事件を解決して参りました。中には、他の法律事務所にも相談に行ったが、そのような事件を解決することは不可能であると言われた事件も、解決に導いて参りました。法的な親子関係の創設、国籍の取得はお子様にとって、非常に重要なものであり、手続上のミスは許されません。当事務所では、渉外親子関係に関する悩みを抱えている皆様のために全力を尽くしていきます。
子どもを認知したい・認知してもらいたい
- この種の事件を解決するにあたっては、まず次の各点を確認する必要があります。
- 父子関係に争いがあるか(生物学上の父が、自らが生物学上の父であることを認めているか)
- 母は、生物学上の父以外の男性と婚姻関係にある(あった)か。
- 父子関係に争いがなく、母が生物学上の父以外の男性と婚姻関係にある(あった)事実がない場合には、裁判所に認知調停の申立てをするのが一般的です。そして、裁判所の指定するDNA鑑定機関でDNA鑑定を受け、父子関係に間違いがないという結果が得られれば、子の父に対する認知請求を認める内容の審判が裁判所より出されます。
なお、裁判外で手続をする「任意認知」という方法もありますが、後々の子の国籍取得のことを考えると、裁判所において手続を進めた方がベターと言えます。 - 母が生物学上の父以外の男性(この男性を仮に「A氏」とします。また、生物学上の父を仮に「B氏」とします。)と婚姻関係にある場合、子は、A氏の嫡出子とされます。したがって、原則として、A氏から、嫡出否認の手続をしてもらう必要があります。その手続を経ない限り、B氏は、子を認知することはできません。しかし、例外的に、母が子を妊娠したときに、母がA氏と性的関係を持つことが不可能であったような場合には(例えば、母が子を懐胎したとき、母は日本国内に居住し、A氏は日本国内にはいなかったということが出入国履歴で証明できるような場合)、嫡出否認の手続を経なくとも、A氏は子を認知することができます。
- 父子関係に争いがある場合には、母は子の法定代理人として、生物学上の父を被告として認知請求の訴訟を提起することになります。訴訟において、被告である男性がDNA鑑定に応じた場合には、その鑑定結果に基づいて判決が下されます。男性がDNA鑑定に応じない場合には、そのほかの証拠に基づいて、裁判所が判決を下します。
子の国籍取得
- 日本人と外国人の間に生まれた子について、次のような場合には、日本国籍を取得するとされています。
- ①出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
- ②出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
- ③日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。
- 日本人男性との間に子どもができたが、男性が子を認知してくれないという場合には、当該男性に対して、裁判手続により子を認知するよう求めることができます。
親子関係の確認するため、裁判ではDNA鑑定が行われるのが一般的です。DNA鑑定の結果、男性と子との間に生物学的な親子関係があると認められれば、裁判所は、女性の請求を認める判決を下します。
判決によって親子関係が認められると、子は出生の時に父が日本国人であったということになりますので、日本国籍を取得する手続をとることができます。日本国籍を取得することができれば、日本国民として日本に滞在することができます。
在留資格
- 連れ子の在留資格
日本人と婚姻した外国人については「日本人の配偶者等」の在留資格が付与されます。では、当該外国人に連れ子がいる場合には、連れ子にはどのような在留資格が付与されるでしょうか。
連れ子が当該外国人に扶養される未成年で未婚の実子である場合には、「定住者」の在留資格が付与される扱いです。連れ子の年齢が成人年齢に近くなるにつれて在留資格を取得することが難しくなりますので注意する必要があります。 - 養子の在留資格
- ア 日本人と特別養子縁組をした子については、「日本人の配偶者等」の在留資格が付与されます。他方で、普通養子縁組をしたにすぎない子については、「日本人の配偶者等」の在留資格を取得することができません。
- イ また、法務省の告示により、日本人、永住者、1年以上の在留期間を有する定住者、特別永住者の扶養を受けて生活する6歳未満の養子については、定住者の在留資格が付与されます。
- 日本国籍を有する子の親の在留資格
日本人の実子を監護する外国人親で日本人と婚姻関係にない者については、「定住者」の在留資格が付与されます(平成8年7月30日通達)。この場合、外国人親の資力は特段問題とされることはありません。例えば、外国人親が生活保護を受給しているような場合であっても在留資格が付与されるのが一般的です。
解決事例
以下に当事務所が手掛けた渉外親子関係の事例についてご紹介いたします。
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- Case 1(父死亡後に検察官を被告として訴訟提起し、認知請求が認められた事例)
- 事案
相談者は、A国在住のA国人女性です。日本人男性との間に子を出生し、A国で男性とともに生活をしていましたが、男性はA国で死亡してしまいました。男性は子の出生について日本大使館等に届出をしていなかったため、子と男性との法的な親子関係は未確定でした。女性は、日本人男性と子との間の親子関係を法的に確定し、子とともに日本で生活したいと考え、当事務所に相談に来られました。
- 解決方法
父親の実母(子の祖母)と連絡が取れたため、祖母との間でDNA鑑定を行ったところ、血縁関係が科学的に明らかとなりました。そして、父が既に死亡しているということで、検察官を被告として、DNA鑑定の結果を証拠として添えて裁判所に訴訟提起しました。その結果、無事に請求を認容する判決が下されました。
その後、子については、在A国日本大使館で国籍取得の手続を行い、無事日本に入国することができました。母親も、「定住者」の在留資格を得て日本で子と一緒に生活をしています。
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- Case 2(父が行方不明だったため、公示送達により訴訟提起し、認知請求が認められた事例)
- 事案
相談者は、B国在住のB国人女性です。日本人男性との間に子を出生しましたが、男性はその後帰国し、音信不通となってしまいました。女性は、男性に子を認知してもらい、将来は子とともに日本で生活をしたいと考え、当事務所に相談に来られました。
- 解決方法
相談者が把握している日本における男性の住所宛に手紙を送付しましたが、宛先不明ということで返送されてしまいました。また、男性の親族等にも手紙を送付しましたが、返信はありませんでした。そこで、住所不明ということで訴訟を提起し、公示送達の申立てをしました。裁判所はこれを認め、その他の証拠関係から男性との間の親子関係に疑いはないとして認知請求を認める判決を下しました。
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- Case 3(日本で調停成立後、養育費が未払いとなっていた外国籍の父に対して、国外で訴訟提起し、養育費の支払いを再開させた事例)
- 事案
相談者は、日本人女性です。数年前にC国人男性と日本で調停離婚し、養育費についても取り決めをしていましたが、しばらくして男性は、母国に帰国してしまい、養育費も支払われなくなってしまいました。相談者は、男性から養育費の支払いを再開してもらう方法は何かないかと当事務所に相談に来られました。
- 解決方法
C国の弁護士と協働し、C国で訴訟提起した結果、時間はかかりましたが、無事養育費の支払いが再開されました。当事務所の弁護士は、C国の弁護士に対して、日本の法制度の説明や、資料の提供などのサポートを行いました。
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- Case 4(前夫との婚姻期間中に生まれた子について、生物学上の父親に対する直接の認知請求が認められた事例)
- 事案
相談者は、日本国籍の男性とD国の国籍の女性です。両名は、相談に来られた時には結婚していましたが、女性には、以前同じD国の男性と婚姻しており、前婚について離婚が成立する前に、日本人男性との間の子が生まれました。子は相談時D国に住んでいましたが、相談者らは、日本人男性と子との間の親子関係を法的に確定し、子とともに日本で生活したいと考え、当事務所に相談に来られました。
- 解決方法
日本の法律では、前夫との婚姻期間中に生まれた子については、原則として嫡出子であることの推定が及ぶため、前夫の嫡出否認の手続を経て、認知をする必要があります。しかし、本件においては、女性が子を懐胎した時には、既に前夫とは別居中で事実上の離婚状態にあり、夫婦間に性的関係を持つ機会がなかったという事情がありました。また、前夫が嫡出否認の手続に協力することも期待できませんでした。そこで、こうした事情を主張し、推定を受けない嫡出子にあたるとして、日本人男性に対して直接認知調停を申し立てたところ、DNA鑑定を経て、審判において認知が認められました。なお、子のDNA鑑定は、D国の協力機関の協力のもと行われています。